出逢うことが
叶わなくとも
訪れることには
意味がある
そう思っていた
けれども
現実は残酷だ
真実はひとつではない
過去は過去である
ただそのことを
痛感させられたのだ
出逢うことが
叶わなくとも
訪れることには
意味がある
そう思っていた
けれども
現実は残酷だ
真実はひとつではない
過去は過去である
ただそのことを
痛感させられたのだ
鮮やかであるほど
朱色というものは
目に焼きついてしまう
それはあのときの
記憶と直結するのだろうか
過去と未来を結ぶもの
それがあるのなら
どんなことをしてでも
手にするであろう
禁忌も 大罪も
些末なことでしかない
ここにいるだけで
何かが変わる
今の自分ではない
過去の自分に
なれるような気がする
古都であることの
意味というものを
うっすらと感じつつ
何かを思い出そうとする
それは愛なのか
それとも苦なのか
過去の関係も
新鮮なうちが
良いのだろうか
過去形でしか
語ることが
できない
私たちの関係
過去の
思い出は
色鮮やかな
美しい
光景として
映し出される